相続土地（不動産）の売却とオークションのメリット
実績がある不動産会社か
相続財産のうちに、土地の占める割合が高い場合、土地を売却して相続税の納税資金をつくることが多く考えられます。
物納という制度もありますが、適格要件等がきびしく、申請をすれば必ず物納が通るわけではありません。
相続税の納税の期限も原則として、相続が発生してから10ヶ月以内ということになります。
そこで、相続した土地等の不動産を10ヶ月以内に売却し、現金化しなければなりません。納税期限を過ぎれば、延滞税が日々加算されていきます。10ヶ月の期限に間に合わせるためには、「売りいそぎ」をせざるを得なくなります。
相続土地の売却でないケースでも、例えば1億円を売価希望価額とすれば、一般的にはその金額が上限になり、8,000万円、9,000万円ならどうかなどと約定する価額は下がります。
ましてや、相続土地の売却は、より一層「売りいそぎ」になるため、足元を見られ、価額がさらに下がることも珍しくありません。
税理士としても、納税資金が期日までに準備できるか、気が気ではありません。
実績がある不動産会社か
今では、相続土地の売却にオークションという方法があるということがわかりました。
オークション会社は、売り主の依頼に基づき、
- 現地調査をして、その土地について、完全な調査報告書をつくる。さらに、売買実例等をあつめ、売主さんとよく話し合ったうえで、最低落札価額と希望売却価額を決める。
- オークション主催会社の会員になっている、ファンドやデベロッパーを中心とする、200社以上の会社の中から、オークションに参加したいという会社を募る。（これらの会社は銀行から借り入れをしなくてもキャッシュで不動産を購入できる会社に限られる）そのためにも、会員になるにあたって事前に財務諸表をすべて提出してもらい、キャッシュフローの状態についても、確認済の会社のみに限定している。
- オークションはパソコン上で、入札価額の動きが見られる状態になっている。 ただし、画面が見られるのは、何重にもガードしたパスワードの知っている売主（地主）さんと、オークションに最終的に参加する会社のみに限られ、外部の人間には見られない。
- 入札、締切時間間際になると、どんどん入札価額が上がっていく様子が画面で見られ、中には希望金額の50％以上上がる場合もある。
何といっても最大のメリットは、1日で売却が決まることが99％ということです。 これによって値切られることもなく、相続土地の売却をすみやかに行うことが可能となりました。
オークション会社といっても、色々あると思いますので、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
また、相続した土地を、相続税の申告期限までに売却した場合、小規模宅地の特例が使えなくなる場合もあります。
さらに、土地の分筆して売却した場合、広大地の特例が適用できなくなるケースもあります。
このように、売却する場合も、慎重に検討する必要がありますので、相続税に詳しい税理士等の専門家に必ず御相談することをおすすめします。
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