この度、千葉で生活していた母が亡くなり相続が発生しました。公正証書遺言を作成してくれていたため、全財産を長男である私が相続することになりました。私の妹は生前に母からそれなりの財産をもらっていたため、そのように母が判断したためです。

この公正証書遺言に従って土地家屋等の不動産の名義は私に変えることが出来ました。
銀行の預貯金について、私の名義に変えるよう手続を進めています。千葉でも大手の銀行の場合にはスムースに私に名義変更が出来ました。

ところが、地元の小さな信用金庫の場合、手続が円滑に進みません。この遺言書について妹は納得しているのか等、様々なことを聞かれ、そのたびに手続がストップしてしまいます。
同じ金融機関でも銀行や信用金庫によって、なぜこのような違いが生じるのでしょうか？




一般的には公正証書遺言があって、全財産を○○に相続させると遺言されていれば、預金も当然に相続財産に含まれるので、その遺言に従い、円滑に名義変更等の相続手続が行われるのが一般的です。

信用金庫は、妹さんにも遺留分があるため、それを請求されることや、その遺言書の存在自体を知らず、あとで○○信用金庫にクレームが発生することを恐れているのだろうと思われます。

同じ銀行でも支店によって、預金の名義変更の書類等に違いが出ることもあります。さらには、担当者によって相違があることもあります。ちょっとした疑問でもいちいち銀行の本部に了承を得てからでないと手続を進めない行員もいます。また、担当者が慣れていない場合には円滑に手続が進められません。

たとえ妹に遺留分があったとしても、遺留分の減殺請求がされて始めて遺留分の主張が出来ることになりますから、全財産を長男に相続されるという遺言に従って、預貯金の名義変更をしたからといって○○信用金庫が損害賠償を起こされたり、預金の二重払いを他の相続人から要求されることは原則的にはしないことを辛抱強い説得するしかないと思われます。
また、「他の銀行は何ら問題なく名義変更の手続をやってくれましたよ」と言うのいいかも知れません。

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