相続税の債務控除
亡くなられた被相続人の方は、プラスの財産だけでなくマイナスの財産も、通常残されています。相続税の計算においては、借金等のマイナスの財産は債務控除ができます。亡くなられた方に債務があれば、相続の放棄をしない限り、相続人が債務を負担しなければなりません。
控除できる債務は、被相続人の債務で相続開始の際に現に存するもののうち、課税現在の現況により評価した金額とされています。
相続財産から差し引けるもの
- 住宅ローンなどの借入金、金融機関への債務
- クレジットローンなど各種の未払債務
- 事実上の買掛金、未払金など
- 生前の医療費・入院費など
- 未納税金
- 死亡した人の未払い所得税
- 未払い固定資産税・住民税など
- その他、相続開始の際に現に存する債務
相続財産から差し引けないもの
墓地や仏壇などの非課税財産の未払い債務
未納税金の控除も忘れずに
相続税の申告時には、被相続人の未納の税金を忘れずに控除します。
通常は、被相続人の所得税や住民税、固定資産税などが該当します。
準確定申告(被相続人の1月1日から相続開始の日までの所得税の申告。相続開始の日から4ヶ月以内に申告納税します)の所得税も、債務控除の対象となります。
固定資産税は1月1日現在の所有資産に対して課税されます。年の途中で資産を売約した場合や所有者が死亡した場合においても、1年分課税されます。死亡した日において未納になっている固定資産税は、債務控除します。
住民税や事業税も同じ扱いになります。
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