数か月前に千葉在住の私の友人の家で相続が発生しました。兄弟間の仲があまり良くなかったらしく、現在も非常に揉めている最中だと愚痴をこぼしていました。千葉の友人からは相続には魔物が住んでいるから気を付けるようにと警告をされました。

確かに私の両親もある程度の年齢であることから、相続はそう遠い話ではないと考えていますが、我が家は比較的円満な家庭で、夫婦喧嘩もあまり目にしたことはありませんし、私たち兄弟も仲は決して悪くはないと言えます。兄弟はみな結婚し、それぞれ家庭と生活を持っていることから顔を合わせるのは盆と正月程度ですが、その時は家族団欒のひと時を充実して過ごせていると私は思っています。

長男である私は就職の都合上千葉の実家を離れてしまっていますが、次男夫婦が千葉の実家の近くに住んでいるため時々様子を見に行ってもらい、私は金銭面で援助をしています。しかし友人の言葉も真に迫っていましたし、我が家のような状況でも相続で揉めるなんてことはあり得るのでしょうか。

相続には魔物が住んでいる。千葉のご友人が仰る言葉に間違いはありません。
自他共に認めるどんなに仲の良い家庭でも相続トラブルの可能性はゼロではありません。うちに限っては大丈夫。などとは決して思ってはいけません。
一般的には兄弟間が不仲である事や、前妻の子と後妻の子がいる場合などが相続トラブルになる代表例ではあります。
しかし、どんなに問題がなさそうに見えても相続人が複数いれば何かしらの火種は隠れているものです。

例えば、兄弟の仲はよくてもその配偶者同士が不仲であったり、外部からの入れ知恵が介入したり、相続人間で経済的な格差があったり等、相続前にはあまり気にしていなかったものが相続発生後に気にしてしまうようになり、そこから相続トラブルに発生するケースが千葉で受ける相続相談でも多くあります。

解決先が見えなくなるような泥沼な状態にならないように相続前にある程度の心構えをしておくことが大切になります。

相続人が財産をどのように相続するかは建前上法律で定められていますが、遺言状が無い場合は、その配分方法は相続人間の話し合いによる合意があればそれに委ねられます。

仮に父親が亡くなった後の母親の面倒は誰がみるのか、亡くなる以前にも誰がどのくらい両親の面倒をみていたのか、家業を手伝うなど、親に対する貢献度合いや相続人それぞれの経済状況を踏まえ穏便に話し合えるようにしておきたいところです。

相続前の心構えは被相続人になる予定の人にも必要であり、代表的なものとしては遺言の作成があります。

相続によるトラブルは尾を引くものになりやすいため、可能な限り事前に準備と心構えをしておきましょう。千葉での相続相談もトラブルの無い相続の方が稀です。相続には魔物が住んでいる。その言葉を肝に銘じておきましょう。

 

 

 

 

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