最新の民法判決や相続税法の情報をいち早く実務に反映
相続税の節税と納税対策
相続税法や税に関する取扱通達、相続に関する裁判所の新判決等は常に変化しています。
最新の情報をいち早くつかみ、相続税対策や遺産分割対策に反映させることが必要です。
税理士と行政書士が中心となって、相続に精通した弁護士や司法書士との連携のもと、民法上の最新情報や最新の税法の改正、取扱情報を常に把握して、実務に反映させています。無駄な税金を払わせることはありません。
相続が発生してからでも出来る節税対策
相続税の節税のためには、生前に行う対策と、相続が発生してからでも可能な対策があります。
生前から長い年月をかけて相続対策を行っているケースもありますが、多くの方は相続が発生してから少しでも相続税の節税をしたいと思う方が一般的です。
相続税は、原則として遺産に対して課税されるものですが、債務については控除ができます。
相続発生後に相続税を節税するためには、相続財産の評価額をできるだけ減らすことと、控除できる債務をできるだけ多くすることが重要です。
相続財産の評価を減らす
相続税の節税
税理士の実務経験や知識の差によって、相続財産の評価で最も違いが出るのが土地に関する評価額です。
宅地の評価方式、路線価方式と倍率方式
宅地の評価方法には、路線価方式と倍率方式があります。
倍率方式
倍率方式は、固定資産税の評価額に一定の倍率を掛けて評価する方法です。主に、郊外宅地等の路線価方式で評価する地域以外にある宅地を評価する方法です。
路線価方式
路線価方式は、路線(道路)に付いた価額を基に評価額を出す方法です。
路線価方式は、路線価×土地面積で計算をします。
基本的には路線価30万円の道路に面して200平方メートルの宅地であれば、
30万円×200平方メートル=6,000万円が評価額になります。
しかし、路線価は標準的な宅地である正方形、またはそれに近い地形を想定して設定されています。
土地は、それぞれ形状が違いますので、道路からの奥行距離や間口距離の関係、地形等を考慮して路線価方式の調整を行います。
路線価方式の調整
奥行価格補正
側方路線影響加算
二方路線影響加算
間口狭小補正
奥行長大補正
がけ地補正
不整地補正
- 道路に接する部分である間口の距離は土地の価額に大きな影響があります。 近隣の標準的な宅地よりも間口が狭い場合は、土地の評価上減額要因になります。
- ウナギの寝床と言われるように、標準的な形の宅地よりも、奥行の長い宅地も相続税法上の評価の減額要因になります。
- 間口が狭く、奥行の長い、上記の2つの要因が合わさった土地については、2つの減額要因がダブル適用になり、大きな減額要因になります。
- 傾斜の激しい土地についても、がけ地補正率により、標準的な土地に対して相続税法上の評価は減額されます。
- 実際の土地は正方形や長方形という正形地よりもむしろ不整地の方が多いと考えられます。このような不整形地の評価減を適用していない相続税の申告により、余分な税金を支払っている実例をよく目にするところです。 不整形地は相続税法上の評価減になります。
- 道路に接していない道路地や私道も評価は大きく下げられます。
現地を代表者が確認をし、測量します
相続財産の大部分を占める土地の評価を下げることによって、大幅に相続税を減らすことが出来ます。
それには、机上だけで土地を評価するのではなく、必ず現地で土地を確認することが必要です。
相続税業務を行っている税理士の中には、机上だけで評価を出している人もいるので、注意が必要です。相続相談センターでは必ず現地の確認を行っています。
現場に行くことによって
- どうして、この土地は駐車場として利用されているのか。
- なぜ建物が建っていないのか。
- この建物は道路からずいぶんと奥に建っているがなぜなのか。
- かなり、道幅が狭い、道路に面している、
- 間口がかなり狭い、
- 騒音がひどい、近くにお墓がある、
- かなり傾斜がある土地だ 等 と様々なことがわかります。
土地を評価する
これらの情報をもとに、役所に行って都市計画図等を調べたり、土地の所有者や近隣に様々な質問することにより、土地の減価要因を捜すことが出来ます。
セットバック
道路の幅が4m未満の道路に面する宅地は、その道路の中心線から2mずつ後退した線が道路の境界線とみなされます。
このため、将来建物の建替えをする場合には、境界線までセットバックしなければなりません。
したがって、現在の利用には支障がなくても、売却する場合には減額要因になります。
そのセットバック部分について、通常の評価額から70%減額が可能です。
都市計画道路予定地
都市計画道路の予定地も、建物の建築制限を受けるため一定の減額が可能です。
広大地
東京都内や千葉県では500平方メートル以上、特に東京23区の一定の土地については300平方メートル以上でも広大地の評価が適用できる場合があります。
広大地が適用されれば35%〜65%の評価減になりますので、かなり大幅に相続が節税できます。広大地が適用される土地は評価額が大きいことが特徴です。例えば2億円の評価で55%の税率であれば
2億円×55%=1億1千万円の相続税
広大地の評価が適用出来れば、
2億円×35%=7千万円
7千万円×55%=3千8百50万円になります。
110,000,000ー38,500,000=71,500,000円
71,500,000円もの違いになります。
相続相談センターで申告した実例でも、評価が3億円の違いになったこともあります。
その他
騒音、日照阻害、臭気、忌み等の土地で、路線価に織り込まれていない場合も減額が可能です。
以上、土地の評価は税理士の実務経験の差とも言われていますので、相続税に精通した税理士に依頼することが大切です。
相続税の節税2 債務控除
借金、未払金等のマイナスの財産は、相続財産から控除することが出来ます。これを債務控除と言います。
住宅ローン等の銀行からの借入金、クレジットカードでの未払金、個人事業者の買掛金や未払金等、死亡時に残っていた債務で相続人が支払うべきものはすべて債務控除の対象となります。
入院していた時の医療費で、相続発生後に支払ったものは全て債務控除として差し引かれます。
死亡した人の所得税や住民税、固定資産税で、亡くなった時に未納になっていたものは全て忘れないで控除しましょう。
このように、つい忘れがちな債務についても丹念に調査することによって、相続税を節税することが出来ます。
相続税の納付資金の確保について
相続税の申告及び納税は相続の開始があったことを知った日の翌日から10ヶ月以内にしなければなりません。
特に、相続税の納税は金銭一括納付が原則です。
金銭で納付することが出来る場合には、延納、物納は一切認められません。
これは、被相続人(父又は母)から相続した現預金等の金融資産だけでなく、相続した子自身が現預金を持っていれば延納、物納は認められないという大変厳しいものです。
延納申請、物納申請はいずれも、「金銭納付を困難とする事由」があることが要件になります。
延納許可限度額の算定方法
延納申請者が有する金融資産の額(相続した金融資産プラス自分が元々持っている金融資産)から当面の生活費(3ヶ月分)等を除いた額を納期限までに一時納付にあて、なお、納税に不足する部分の金額が延納の限度額になります。
このように、ほとんどの現預金は納付資金として、相続税として納付しなければなりません。
物納
物納については、何でも国がとってくれるということではなく、物納できない物納不適格財産が明らかにされています。
- 抵当権付の不動産、所有権の帰属について争いのある財産
- 境界線が明確でない土地
- 共有財産、稼働工場の一部のように、通常他の財産と一体で管理処分される財産で単独で処分することが不適当なもの
- その他、管理処分不適格財産
土地の売却
そこで10ヶ月以内に土地を売って、納税資金を確保するということを選択せざる得なくなります。
ただし、通常の売り方をすれば、売却希望価額よりも以下の金額でしか売れません。
たとえば、2億で売ろうとすれば、1億5千万なら買い手がいるがというふうに買い叩かれて、かなり値崩れすることが多いように思われます。また、小規模宅地等を選択した土地を、申告期限までに売却した場合には要件に該当しなくなる場合がありますので、注意が必要です。
不動産の売却は工夫次第で売却希望価額以上で売れる場合もありますので、詳しくは御相談下さい。
当相続相談センターでは、行政書士、税理士が中心となって司法書士、弁護士、不動産鑑定士が情報を共有のもと、安心、安全に相続業務を行います。
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